『落ち込んだら 正教会司祭の処方箋171』を読んで
前置き
この記事は幸福に関するオススメ本 Advent Calendar 2019の24日目の記事です。
はじめに
今年も残すところ1週間少々ですね。
今日はクリスマスイブ
で、今日はクリスマスイブ。
クリスマスは「我らの救世主イイスス・ハリストスがこの世にやって来て救いに来てくださったことを記念する日」なわけです。
さて、私はクリスチャンなので、今日という救いがもたらされたことを記念する嬉しい日にもってこいの1冊を紹介します。
書誌情報
落ち込んだら 正教会司祭の処方箋171
落ち込んだら 正教会司祭の処方箋171 著訳者: アントニー・M・コニアリス:著 松島雄一:訳 ISBN: 9784907486563 販売価格:1,600 円+税 四六判:304ページ 聖書の人物たちも、最も偉大な聖者たちも、教会の聖職者たちも・・・ みんなが「落胆」の経験者。 でもだいじょうぶ。 嘆きは心のなかに大聖堂が建てられている、その礎の槌音なのだから・・・。 171のタイムリーな処方箋があなたの落ちこみを、希望への足がかりに変えてくれます。
人間、誰しも落ち込むものです
生きるってある意味大変なことです。
いろいろなしがらみもあるし、苦しいことだっていっぱいあります。
とりわけ私はADHDと自閉症スペクトラム障害1を持って生まれてきたので、生きづらさをたっぷり抱え込んじゃっています。
時折、私はいなかったほうが、消えてしまったほうが良いのではと思うこともたまにあります。
世の中には、「障害者は不幸しか産まない」として障害者施設で虐殺を行った人もいるぐらいですから……。
仕事だって、うまくいかないことは多々あります。
集中力なんか25分持てばいいほうですし……。
正直言うと、
と、暗い話はこのぐらいにしておきましょう。
でも神様は赦してくれる……はず!
でも、悔い改め続け、成長し続ければきっと神様は赦してくださると思うのです。
本の中に、『夜と霧』の著者でホロコーストのサバイバーであるヴィクトール・フランクル博士が「なぜあなたは自殺しないのですか?」と語った話があります。
最初に読んだときは、フランクル博士もひどいことを言うなぁと思ったのですが、自殺を安易に選ばなかったということはこの世にまだ希望を感じていることだということがわかると、まるで涙が出てきました。私に重ねてみると、こうして生きていることはまだこの世に希望があるということなのだなと。
重いけど、実に深い1冊
この本は、辛かったことに効く、いろいろな聖人・偉人の言葉と松島神父が訳したアントニー神父の言葉で構成されています。
これらの言葉が、生きづらさに傷ついていた私を癒やしてくれる感じがするのです。
生きるって希望なんだなと感じさせてくれる1冊です。
ちょっと抹香臭いテーマですけど、希望を見つめ直したい人は読むと良いと思います。
ぶっちゃけ泣けます。
説教集もあります
メッセージ集 神の狂おしいほどの愛 松島雄一[著](大阪ハリストス正教会司祭)
新書判・256 頁・1,200 円+ 税 ISBN978-4-907486-95-2 C0216 ・ 本のひろば2019年12月号 著者プロフィール 松島雄一(大阪ハリストス正教会司祭) 1952 年香川県生まれ。印刷会社営業職を経て、1990 年正教神学院入学、1993 年卒業と同時に司祭叙聖され、今日に至る。名古屋ハリストス正教会、半田ハリストス正教会管轄司祭等を経て現在、大阪ハリストス正教会司祭。 訳書:『正教会入門』ティモシー・ウェア(2017)、アレクサンドル シュメーマン『世のいのちのために―正教会のサクラメントと信仰』(2003)共に新教出版社。アントニー・M・コニアリス『落ちこんだら―正教会司祭の処方箋171』(2017)、ヨベル。監修:ジョセッペ三木『師父たちの食卓で―創世記を味わう 第1 章〜第3 章』(2015)、ヨベル 正教会一年間の教会暦に沿って語られる言葉が、 すべての人を福音的な霊性(いきかた)へと開花させる。 聖体礼儀(ユーカリスト)体験が手で触れるように分かる47 の説教&論考etc。 正教のある聖師父(ニコラス・カバシラス)が「狂おしいほどの愛」と表現した愛、その愛の熱さへの立ち帰りだからこそ、「悔い改め」は私たちにとって救いなのです。 ビザンティンの神学者カバシラス(Nicholas Cabasilas, 1322~1392 写真)は、神の渇きを「狂おしいほどの愛(マニコ ス・エロス)」と表現しました。私たちはその愛に応えなければなりません。手をさしのべ、キリストがご自身のお 体と血によって与えてくれる、尽きることのない水を、神の息吹きとともに飲みほし、この神の愛の渇きを癒して さし上げなければなりません。 第一部 礼拝説教から 第1 話 平凡を生きる―空白の三十年 降誕祭に 第2 話 天が開けて―ヨルダン川での神テオファニイ現 神現祭に 第3 話 光栄から光栄へと―変容の分かち合い 主の変容祭に 第4 話 生神女マリヤ―神に申し出られた女 生神女マリヤの祭日に 第5 話 十字架―苦しみを受け葬られ 十字架の祭日に 第6 話 「急いで降りておいで」―見たいというのぞみ 第7 話 まことの痛悔―砕くのではなく、砕かれる 第8 話 放蕩息子のたとえ話―真の主人公はだれ? 第9 話 最後の審判で―愛さない者は死んでいる 第10 話 ひとりでは救われません―人々のあやまちをゆるすなら...
ぶっちゃけこの本も泣けます。そして読後に温かいものが残ります。2冊合わせて読むとおすすめです。
最後に
メリークリスマス!
皆様のもとに、幸せがありますように。
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いわゆる、「アスペルガー障害」というものです。 ↩