恢徳堂のヨーシャさんのブログ

ニッカの余市ウィスキーを語る

December 19, 2019

前置き

この記事はウイスキー Advent Calendar 2019の19日目の記事です。

はじめに

私は東京生まれですが、両親が北海道の札幌生まれなのでかつては毎年夏に札幌に帰省していました。
そんな私の母方の実家は親類一同にぎやかな性格の人が多く、父方の実家より居心地が良かったと記憶しています。
実のところ母方の実家のお墓は余市にあり、北海道に帰省すると余市のお墓には必ずお参りすることにしています。

北海道に帰省したときに余市に必ず寄るとなると、余市では決まったコースをたどる事が多いです。
まず余市駅でレンタルサイクルを借りて柿崎商店 海鮮工房でイクラ丼を食べ、そして海を眺めつつサイクリングをして漁港の近くにあるお寺の墓地にお参りして自転車を返してから余市のニッカウイスキー北海道工場を見学するのが定番のコースです。
子どもの頃は余市の海で遊んだり漁港で釣りをさせてもらったりといろいろな思い出もあり、それだけ余市は思い出深い地なのです。

ニッカウヰスキー北海道工場見学記

そんな今年も父が法事で北海道に帰省するのに合わせて私も北海道へ帰省していました。
当然定番のルートで工場見学をしてきまして、工場で色々試飲させてもらったりしました。
それだけではなく、今年は竹鶴政孝・リタ夫妻のお墓にもお参りしてきました。

竹鶴政孝・リタ夫妻のお墓

このお墓は町営墓地の山の見晴らしの良いところにあります。
その道中には開拓者たちのお墓もあり、中には松平家のお墓もあって驚きました。

そしてお墓参りも済ませ、余市の工場へ。

ニッカウヰスキー北海道工場

ポットスティルも見てきました。

ニッカウヰスキー北海道工場のポットスティル

さて、一通り見学を終えて試飲コーナーへ。まずはウィスキー資料館の有料試飲です。

まずは余市2000'sを。

余市2000's

2000年代の余市モルトをヴァッティングしたもので、余市モルトの特徴である潮の香りが感じられる1本になっています。
この潮の香りが子どもの頃に遊んだ余市の海を思い出させるのです。

次に、シングルカスク10年を。

シングルカスク10年

確か新樽熟成とのことですが、これこそ余市の味という1杯でした。
ぶっちゃけアルコール度数が高いですが、ここはチェイサーを飲みながらちびちびといただきました。

最後に、カフェグレーンウイスキーをいただきました。

カフェグレーン

こちらは宮城峡蒸溜所で蒸留されたものですが、なかなか木の香りがして美味しかったです。
このグレーンがニッカのブレンデッドウィスキーを下支えしているのだなと感じます。

その後はニッカ会館の試飲コーナーで。

ニッカ会館の試飲

これもチョコレートをつまみにちびちびと。
北海道の雄大さを感じながら程よく酔いつつ列車で帰り道をたどりました。

ちょっと残念なこと

それにしても、最近残念なのはニッカのウィスキーもどんどん丸くなって、パンチが効かなくなっているように感じます。
なにせ、故郷が北海道なだけに、その北海道を舌で感じられるニッカのウィスキーは好きなのです。でも、その北海道の海の香りがどんどん薄くなっているのが残念でなりません。

確かに私のようにパンチの強い一杯を好む人もいるのですが、一般消費者にとっては飲みやすいウィスキーのほうがウケますから、そのあたりは商売としてはまっとうかとは思うのですが。

おわりに

私は、ニッカのウィスキー、とりわけ潮の香りがするものが大好きです。
最近はパンチの強さと「魔法少女まどか☆マギカ」の謎の白い液体に影響されてテキーラにハマったせいか、ウィスキーを飲む機会は減りました。
ですが、また潮の香りが美味しいのが出たら、そのときはそれで乾杯しようと思います。